同人サークル「ティッシュ箱」様の作品です。 シエーナはかつて戦友グレンと共に
数多くの魔物を倒し、人々を救ってきた冒険者だった。
そんな二人が結ばれて授かった一つの命、アイリに宿る特別な力・・・。
女神の加護。
人々はアイリの事を『勇者』と呼んだ―――。
時は流れ、グレンとアイリの留守中に現れた一人の訪問者。
グレンの弟、カーク。
いい年をして遊び呆ける放蕩なその男をシエーナは苦手としていた。
金の無心か、揉め事の仲裁か、辟易するシエーナにカークは尋ねる。
「アイリちゃん、いる?」
魔王の使いにそそのかされ、アイリの命を狙ったカーク。
シエーナは間髪入れず応戦するも拘束されてしまう。
だが、勇者の存在がここにない事を感じ取るとその矛先はシエーナへ。
「勇者ってのは兄貴の子種が生んだのか、それともアンタの子宮で生まれたのか?」
下卑た笑みを浮かべるカークを、
シエーナはただ睨みつける事しか出来なかった―――・・・。